豊かさ
僕は食べ物を『体に良いか』『体に悪いか』というそんな狭い基準で考えていません。
では、日々なにを意識しながら食事をしているかと言えば『人生の豊かさ』です。
健康志向の人からすれば、酒もお菓子もスイーツもカップラーメンもファストフードもエナジードリンクも、すべて『毒(=体に悪いもの)』かもしれませんし、無駄なものかもしれません。
けれど、みんながみんなそうてはない。人によってはそれは楽しみであり、喜びであり、人生に豊かさをもたらしてくれるものだからです。友人や家族と食事を楽しんだり、恋人と旅行先で食事を楽しんだり、キャンプや登山で自然を眺めながら美味しいものを食べたり、仕事帰りに仲間同士でお酒を飲んだり、食事には様々な『在り方』があるんです。
健康にこだわる人は『健康的なものを食べていれば健康になれる』『体に悪いものを食べていると不健康になる』と勘違いしているのです。それは栄養学的観点という一つの側面でしか健康を考えていないから。
人は感情を持つ生き物です。ロボットではないので数値やデータだけでは、その人が本当に健康かどうかなんか知ることはできません。Inbodyや健康診断の結果が良かったとして、果たしてそれで『健康』と言えるのか?という話です。
社会的な繋がりや精神的な安らぎ、喜びなど可視化できない要素なんていくらでもありますし、なんならそっちの要素のほうが健康に大きく関わってると僕は考えています。
『ストレスは万病の元』と言われますが、裏を返せば『ノンストレスは万能薬』であると断言しても良いくらいです。
食品成分表や添加物を見ましょう!的なのも実は嫌いです。そんなものを見るより『それを食べている時の楽しい時間』を考えたほうが良いからです。もしそれで糖質が~とか、とやかく言う人がいるなら、その人は栄養には詳しいかもしれないけれど、『健康』の意味については無知に等しいと言っても過言ではありません。
健康志向になるあまり『豊かさ』という視点を忘れている人が多すぎる。ものすごく視野が狭い。せっかく好きなものを食べたり、一緒に食事を楽しんでるのに、栄養のうんちくをたれる人が1番嫌いです。どんなに身体に悪いと言われるものでも、目の前の食べ物に感謝しながら美味しく食べれる人が1番美しいです。
というより、人の好みに口出しするな、余計なお世話。と思います。
現代人は栄養不足だなんて言われますが、本当に不足しているのは『豊かさ』だと考えています。