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関心の輪 影響の輪

私たちは世の中や身の回りで起こっている様々なことに関心を持ちますが、その関心の対象を大きく二つに分類すると『自分の力で変えられないもの』と『自分の力で変えられるもの』に分けられます。

例えば、明日の天気、物価の上昇、芸能人の不倫、毎月の給料、過去の失敗、他人の態度や考え方などは、自分の力ではどう頑張っても変えられません。このような概念を【関心の輪】と呼びます。

一方、お金のや時間の使い方、食べ物、生活習慣、健康管理、交友関係、snsの使い方、仕事への取り組み方、自分の態度や考え方などは、自分の力で変えることができます。これを【影響の輪】と呼びます。

悩みやストレスを抱えやすい人を観察すると、必ずと言っていいほど、自分の力では変えられないものに不満や憤りを感じています。

『あいつが悪い』『どうしていつも無責任なんだろう』『⚪⚪なんだからもっとこうしてほしい』このように考え方や言葉遣いがどうしても『他責思考』になりやすくなります。主語も『あいつが』『旦那が』『上司が』『会社が』『国が』のように、自分以外の人が登場することが多くなります。

そんなこと言っても自分は悪くない!という気持ちはわかりますが、ここで重要なのは相手がどうこうよりも、それに対して『自分がどう反応するか』です。愚痴や不満をこぼしたり、憤りを感じている時間とエネルギーがあるのであれば『自分の見方や行動』を変えたほうが賢明ですし、逆に言えば自分の見方や行動を変えるしか解決策がないからです。

給料や物価に不満があるのであれば、国や会社のせいにするのではなく、何かしらの形で自分の収入を増やすか、お金の使い方を見直すしかありません。

体型に満足していないのであれば、食事の欧米化や友人の誘いのせいにするのではなく、普段の食生活を見直すか、時間を作って運動するしかありません。

テレビ番組やsnsでネガティブなニュースを目にして不快な気持ちになるのであれば、それらの関わり方を自分で見直すしかありません。

一番の問題は『自分がどうアクションを起こすかを考えられないこと』なのです。僕の場合は、自分の力で変えられないことに対してはいつも『どうでもいい』と考えています。いくら不平不満をこぼしたところで何も変わらないからです。これは決してネガティブな態度ではなく、自分で自分の反応を選択するという極めて能動的な行為だと思っています。

自分の意思決定を大切にすると、人生が主体性を帯びてきます。すると主語が『私は』『俺は』のように自分自身が登場することが多くなります。自分がどう反応するかを、自分の責任において決定しているからです。逆に言えば、他責にしやすい人ほど自分の都合しか考えていないことのほうが多いような気がします。主体性に生きることと、自己中心的に生きることは全く性質が異なるのです。

また、ストレスの背景には必ず【人】の存在があります。最近イライラしたことを思い返してみてください。必ず誰かの存在がそこにあるはずです。『他人は変えられない、変えられるのは自分だけ』とよく言われますが、やはりそれも同じです。他人という変えられない存在に対してエネルギーで注ぐよりも、自分の見方や行動を変えたほうが確実です。

『あいつがうざい』『なんでいつもそういう言い方しかできないの』『また馬鹿みたいなことしてる』という気持ちはとてもよくわかります。けれど、自分の力でどうにもならないことにいちいち反応していたら頭の中が負の感情で満たされてしまいます。

脳というのは超精密なコンピューターのようなもので、このような関心の対象をフォルダ分けできないと、すぐにゴミが溜まっていきます。そして、動作が遅くなったり、アプリケーションがクラッシュしたり、色んな不具合が発生するようになります。まさに体がそうですよね。

身体がクリーンでも、脳がクリーンでない人は多いと感じています。そして脳がクリーンでないと、やがて身体にも影響が出てきます。ストレスで体調を崩してしまうのがその典型です。

なので、もし自分の力でどうにもならないことだとわかったら、どんなに腹の立つことが起きても『あ、そう』『へぇ』『そうなんだ』くらいに思っておくことです。ムカつきますけどね。あまり長期化させないことです。

主体的に人生を送れるようになると、広い視点で物事を考えられるようになりますし、なによりストレスが軽減します。本当に自分がやりたいことに集中できますし、エネルギーを全力投下することができます。不平不満をこぼしてもなに一つ成長しませんので、ハッキリ言って時間の無駄です。その時間を有意義なことに投資したほうが、豊かな人生になることは間違いありません。

なので、まずは『関心の輪』と『影響の輪』のフォルダ分けを自分でできるようになることです。初めはどこか消極的に感じたり、負けた気がしてしまうかもしれません。けれど、先ほどもお伝えしたように、主体的に生きるということは、自分で自分の反応を選択するという極めて能動的な行為なのです。そこに勝ち負けはありませんし、良いも悪いもありません。自分の責任で自分の反応や思考、生き方をコントロールできるのです。どうか穏やかな生活を送れますように。

 

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